女性不妊治療
当クリニックでは、ご夫婦のご希望に沿って、妊娠という結果を最短で得るための方法をご提案し、治療を進めます。まずは、お二人のお気持ちや悩み、不安に感じることなど、何でもお気軽にご相談ください。
治療内容
※金額の記載がないものは保険診療(自己負担3割)となります。
タイミング法
経膣超音波検査の結果、尿中LHと頚管粘液量の測定結果などから排卵時期を予想し、最も妊娠しやすい時期をお知らせします。
排卵誘発剤
卵巣機能不全による月経不順、排卵障害、黄体機能不全などが不妊症の原因となっている場合は、排卵誘発剤を使用します。排卵誘発剤には、主に内服薬と注射薬があります。
- 内服薬
(クロミッド) -
間脳下垂体を介して間接的に排卵を誘発します。比較的安価で、患者様の身体への負担が少ないのが特徴です。通常、月経3~5日目から5日間内服します。排卵率が高く、副作用はほとんどありません。しかし、内服により、頚管粘液が減少し、子宮内膜が薄くなり、妊娠の妨げとなる場合があります。
- 注射薬
(ゴナドトロピン療法) -
低用量漸増療法(ゴナールエフ)を行います。排卵率、妊娠率ともに高く、有用です。まれに、卵巣過剰刺激症候群、多胎妊娠などの副作用が起こることがあります。
ゴナールエフは、ご自身で、ご自宅で打っていただくことができる自己注射です。通院のための時間や身体への負担を減らすことができるため、特にお忙しい患者様におすすめしております。費用や詳細は自己注射のページをご確認ください。
人工授精(AIH)
人工授精は、事前に採取・選別した精子を子宮内に注入する方法です。その後の受精や着床は、自然妊娠と同様です。
卵子と精子は、卵管膨大部で受精します。膣内に射精された精子にとって、卵管膨大部までの移動は長い道のりです。人工授精では、精子数が少ないあるいは運動率が悪い場合でも、運動率の高い精子を高濃度で調整し、なるべく受精する部位に近い場所に精液を注入します。これにより途中の通過障害をなくし、より多くの精子を卵管膨大部に到達させることができます。
- 精子の数が少ない
- 精子の運動率が悪い
- 頸管粘液が少ない
- 性交後試験(フーナーテスト)の結果が悪い
- 性交障害、性機能障害
- 円錐切除術後(初期子宮頸がんの術後)
- 原因不明不妊症
-
1前周期検査
感染予防のため、ご夫婦とも下記の検査を行います。
-
2数回受診排卵タイミングを予測
排卵日の数日前から複数回受診していただき、超音波検査、頚管粘液検査、血中ホルモン測定、尿中LHの測定などで排卵のタイミングを予測します。その結果に従って、人工授精を行う日を1~2日前に決めます。排卵日を一定化したり、排卵数を増やして受精の確率を増加させるために、排卵誘発剤を併用する場合もあります。
-
3当日精液採取
禁欲期間を3~7日間設け、なるべくクリニックで精液を採取してください。ご自宅で採取される場合は、事前に容器とラベルをお渡しします。採取から1時間以内にご持参ください。
-
4当日精子の選別
精液は、培養液中で洗浄濃縮して、受精に有害な成分を取り除きます。それと同時に、濃縮し運動率の高い精子を選別して、最終的に約0.7~0.8mlに調整します。
-
5当日人工授精
人工授精用のチューブを用いて、選別した精子を子宮内に注入します。感染予防のための抗生剤を処方しますので、1日内服してください。
保険診療人工授精 5,460円
-
副作用
柔らかいチューブを使用し、丁寧にゆっくり挿入するので、多くの方は痛みをほとんど感じません。
感染予防のために抗生剤を処方しますが、ごくまれに子宮内膜炎や骨盤腹膜炎が起きることがあります。
-
人工授精の妊娠率(1周期当たり)
自然周期および内服の排卵誘発剤を併用した場合 7~8%程度
注射の排卵誘発剤(ゴナールエフ)を併用した場合 10%程度
-
ステップアップについて
人工授精で妊娠する方の90%は、4~5回の実施で妊娠されます。それ以上行っても妊娠に至らない場合は、治療のステップアップをご提案します。
人工授精と体外受精はまったく異なる治療法です。
子宮内に、事前に採取・選別した精子を注入することで妊娠しやすくします。
卵子と精子を採取し、体外で受精させます。受精卵を培養し、発育した胚を体内に戻します。
サプリメント
当クリニックでは、不妊治療に効果のあるサプリメントもご案内しています。
※費用は自費診療(税別)となります。
-
LC L-カルニチン
60カプセル 3,000円
-
カルニチンは、エネルギーを産生して、生殖細胞・機能に影響する抗酸化力をアップさせます。また、カルニチンの摂取量は、胚の受精・発生・グレードに影響します。当クリニックでは、異常受精や胚質不良を回避するため、サプリメントによって良好な胚の獲得をお手伝いします。
-
VD ビタミンD
60カプセル 1,500円
-
生殖機能におけるビタミンDの働きは、免疫調整作用により胚の着床を助ける、多嚢胞性卵巣症候群や体外受精の成績が良くなる、妊娠中の合併症、児の出生体重に大きく影響するといわれています。現代の女性はビタミンD不足といわれています。当クリニックでは、血中の25ヒドロキシビタミンD濃度を測定し、不足分をサプリメントで補充するなどして妊孕性を高めるお手伝いをします。
-
SO support Ⅲ
60カプセル 8,000円
-
男性の妊孕性を高めるアプローチとして最も効果的なのは「精子力」を向上させることです。精子力を決める一つに、酸化ストレスによる障害の除去が挙げられます。当クリニックでは、抗酸化作用のあるコエンザイムQ10+ビタミンC+ビタミンE配合のサプリメントで、精子力をサポートします。
-
Dr.アグリマックス+葉酸
60錠 6,200円
-
現代の女性は冷え性に悩むことが多く、その原因の一つに血流の滞りがあります。特に腰回りの血流の滞りは子宮の血流不足をもたらし、子宮内膜が厚くならない原因にもなります。Dr.アグリマックスは麴菌発酵大豆イソフラボンが主成分のサプリメント。女性ホルモンに似た働きをする「エクオール」を効率的に増やすうえ、子宮の血流量をアップさせ、着床因子を増加させます。着床サポートに加えて厚生労働省が推奨する1日の必要葉酸摂取量が添加されています。