女性不妊でご来院の方へ
-
Q.1
不妊治療は、何回くらいの通院が必要でしょうか。
-
A検査だけで約5回、その後は治療法によって通院回数が異なります。
基本的な検査である月経中の検査、子宮卵管造影、子宮鏡などの検査(月経約7~10日目頃)に加えて、排卵日前後、排卵後の、少なくとも合計5回程度の通院が必要です。その後は、不妊原因や治療法によって通院回数が変わります。タイミング指導のみであれば月に2~4回程度、排卵誘発を行う場合は4~8回程度(週に2回ぐらい)の通院が目安です。
-
Q.2
通院回数を少なくすることはできますか。
-
A最低でも5回以上の通院が必要ですが、ご相談のうえで少なくすることはできます。
基本的にQ1の通院回数が望ましいですが、きちんと排卵できている状況が続いていれば、排卵日を予測し夫婦生活を持っていただいても構いません。1度の周期ですべての検査を終えるのではなく、通院いただけるタイミングでできる検査のみ進めていくことも可能です。ご夫婦にとって無理のない範囲で検査・治療を進めましょう。
-
Q.3
指定日に来院できないのですが大丈夫でしょうか。
-
Aご相談ください。
排卵誘発剤を使用する場合も、自然周期でのタイミング治療も、排卵日を推定したうえでご来院日を指定しています。また、月経周期に合わせて実施が必要な検査もあります。指定日にご来院いただけるのが望ましいのですが、難しい場合はご相談ください。
-
Q.4
一般不妊治療から体外受精へのステップアップの時期を教えてください。
-
Q.5
子宮卵管造影(HSG)はすごく痛いと聞いたので、とても心配です。
-
A当クリニックでは、痛みを防止する対策をとっています。
子宮卵管造影は、不妊症の診療を行ううえでなるべく早い時期に行っていただきたい検査の一つです。この検査が痛いといわれる理由は2つあります。1つ目に、造影用の器具を子宮内に挿入する際、膣や子宮を刺激するからです。2つ目に、透視下で造影剤(レントゲンに写る液体)を注入する際、子宮内の圧力が高まり子宮壁を進展するからです。当クリニックでは、柔らかい造影用樹脂製チューブを使用し、丁寧に子宮内に挿入します。さらに、造影剤をできるだけゆっくりと注入するので、ほとんどの痛みを防止することができます。検査の30分前に痛み止めの座薬や安定剤などを内服していただくことも効果的です。あまり心配せずに、リラックスして受けてください。
-
Q.6
基礎体温表を正確につけることができません。これに代わる方法はないでしょうか。
-
Aホルモン測定など、他の方法をとることもできます。神経質になる必要はありません。
特別な器具を必要とせず副作用がない基礎体温の測定は、最も簡単で安全に排卵日を予測することができる方法です。しかし、仕事が忙しかったり生活が不規則だったりすると、面倒になり、計測を続けることが難しい場合もあるでしょう。基礎体温表をつける以外での排卵日の予測方法としては、経膣超音波による卵胞経の測定と、血液検査によるホルモン測定があります。
-
Q.7
人間ドックで子宮筋腫を指摘されたのですが、不妊症と関係があるのでしょうか。また、どれくらいの大きさになったら手術が必要でしょうか。
-
A子宮の内腔を変形させるタイプの筋腫は、不妊症の原因となる場合が多いです。手術が必要かどうかは、大きさだけでは判断できません。
子宮筋腫は、大きく分けて筋層内筋腫、漿膜下筋腫、粘膜下筋腫などに分けられます。子宮の内腔を変形させるタイプの筋腫(多くの場合は粘膜下筋腫)は、不妊症の原因となる場合が多いです。手術が必要かは、不妊症の治療歴や筋腫ができている場所により判断します。不妊症でない場合でも、強い貧血症状、筋腫による圧迫症状(頻尿、排尿困難、腹部膨満)などが見られる場合は手術をおすすめします。
男性不妊でご来院の方へ
-
Q.1
精液量がすごく少ないと感じます。
-
A極端に量が少ない場合、男性不妊症の原因となります。
精液量の正常値は、概ね2ml以上とされています。精液の少ない理由に、産生障害と逆行性射精(膀胱内に射精する症状)があります。精液量は変動するので、数回の検査結果により診断します。
-
Q.2
なるべく長く禁欲した方が良い精子ができるのでしょうか。
-
Aあまり長く禁欲すると精子が古くなり、妊娠率が低下します。
一般的に最良の精子を採取できるのは、禁欲期間3~5日とされています。あまり長く禁欲すると精子が古くなり、妊娠率が下がると考えられています。したがって、不妊治療期間中でも、排卵日とは関係なく夫婦生活を持っていただいて問題ありません。
-
Q.3
男性不妊症で受診した場合、精液検査以外にどのような診察がありますか。
-
A問診、精巣の大きさの計測、精索静脈瘤の検査、採血によるホルモン測定などがあります。
職業、既往歴、内服薬など、精液所見や男性性機能に影響を与える因子はたくさんあるので、まずは細かく問診します。続いて精巣の大きさを計測します。さらに、精巣超音波検査を含む精索静脈瘤の検査、採血によるホルモン測定を行います。いずれも痛みや副作用のない検査ですので、ご安心ください。
-
Q.4
マスターベーションでは射精できるのですが、どうしても膣内で射精できません。
-
Aマスターベーションのやり方に問題があるのかもしれません。
マスターベーションのやり方と夫婦生活の持ち方について指導いたします。早めの妊娠をご希望される方には、膣内精液注入法(※)をご案内します。
※膣内に精液を注入する方法です。子宮内ではない点や精液の処理をしない点において、人工授精とは異なります。
-
Q.5
乏精子症と診断されています。精子数を増やす方法はありますか。
-
A漢方薬やビタミン剤の服用とは別に、ホルモン剤による治療があります。
精子が減った原因や、精子量、ホルモン値などによって、治療効果をある程度予想することができます。サプリメントは「SO SupportⅢ」をご案内します。また、精巣の診察、視診、触診、超音波検査で精索静脈瘤がないかを診察します。精索静脈瘤が確認された場合は手術が必要なので、信頼できる施設をご紹介します。
-
Q.6
精液検査は、いつ受ければいいですか。
-
A奥様の排卵日ではない時期に診察を受けてください。
禁欲期間を5~7日程度とった後、必ずお電話で精液検査をご予約のうえ、ご来院ください。
-
Q.7
夫の精液を自宅で採取し検査していただきたいのですが、可能でしょうか。
-
A可能です。
事前に専用の検体容器をお渡しいたします。ご自宅にて採取後、1時間以内にご持参ください。検査結果は、原則として男性ご本人にお伝えいたします。
-
Q.8
精液検査の予約枠が少ないのはどうしてですか。
-
A患者様お1人につき約1時間半~2時間の診察時間がかかるからです。
精液検査の結果が出るまでに約1時間かかります。そのため、患者様お1人につき約1時間半~2時間の診察時間が必要となるので、1日の予約数に制限を設けています。特に土曜日は大変混雑するため、なるべく平日の予約をお願いいたします。ご了承ください。
婦人科でご来院の方へ
-
Q.1
おりものが臭うのですが、性病でしょうか。どのような検査や治療がありますか。
-
A性行為感染症かどうかは、帯下の細菌検査、クラミジアDNA検査、顕微鏡検査などで判断します。
帯下の細菌検査やクラミジアDNA検査は、結果が出るのに5日程度かかります。ですので、まずは顕微鏡検査や帯下の性状から判断できる範囲で最も適切だと考えられる膣錠を使用して、検査結果を待ちます。だいたい初診から1週間後に再診いただきます。検査結果にもとづいて、治療を進めます。
-
Q.2
低用量ピルの副作用を教えてください。
-
A一般的に多いのは空腹時の嘔気や下肢のむくみなどです。
低用量ピルの処方は、血液検査や問診にて判断します。35歳以上で1日15本以上喫煙する方は、心血管系の障害が発生しやすいとされています。
-
Q.3
血圧が高めで少し肥満気味なのですが、低用量ピルの服用で注意することはありますか。
-
A患者様によっては、ピルを内服いただけない場合があります。
高血圧の患者様(軽度の高血圧患者を除く)や脂質代謝異常のある患者様は、低用量ピルの副作用で血栓などの心血管系の障害が発生しやすくなるとの報告があるため、内服できない場合があります。血液検査や血圧測定、問診票などにより内服可能か判断します。
-
Q.4
月経を遅らせたいのですが、いつごろ来院すればよいですか。
-
A月経予定日の5日以上前までにお越しください。
遅らせたい月経予定日の最低5日以上前までにお越しください。または月経が開始した日を1日目として、3~5日目頃にお越しいただければ次の月経を早めることができます。
妊娠されている方へ
-
Q.1
つわりがひどいのですが、治療できますか?会社も休みたいのですが……。
-
A点滴や、つわりに効く漢方薬の処方が可能です。症状によっては、休業が必要であると記載した診断書をお渡しします。
ひどいつわりでなかなか食事ができず、水分もあまり摂取できないようであれば、外来で点滴を行うことができます。補液とビタミン補給で、かなり改善することがあります。また、つわりに効くといわれる漢方薬を処方することもできます。
体重減少が著しく、尿検査などで重症妊娠悪阻の所見を認める場合は、会社を休むこと(休業)が必要と診断書に記載しお渡しします。気分が悪いので通勤がつらい、業務を軽減してほしいといった場合には、まず厚生労働省発行の母性健康管理指導事項連絡カードを記入してお渡しします。勤めている会社にご提出ください。
費用について知りたい方へ
-
Q.1
治療にかかる費用を教えてください。
-
-
Q.2
不妊治療に保険はききますか。
-
-
Q.3
不妊検査・治療等の助成制度を利用できますか。
-
Aご利用いただけます。
当クリニックは、東京都、港区など、周辺自治体における特定不妊治療費助成の指定医療機関です。また、東京都の不妊検査等助成、不育症検査助成の実施医療機関でもあります。詳細は下記よりご確認ください。
当クリニックを初めて受診される方へ
-
Q.1
不妊症治療の初診は、どのタイミングで来院すればいいでしょうか。
-
Aいつご来院いただいても構いません。
月経周期のどの時期でも実施すべき検査がございますので、いつご来院いただいても構いません。初診の方は必ずお電話でご予約ください。
-
Q.2
初診時に持っていくものはなんでしょうか。
-
A保険証と、他院にて不妊治療歴がある方は紹介状をお持ちください。
紹介状は、なければ不要です。基礎体温表をつけていればお持ちください。
-
Q.3
夕方に夫婦で受診することはできますか。
-
A可能ですが、男性と女性で最終受付時間が異なりますのでご注意ください。
男性の精液検査の最終受付時間は午後4時半ですので、その時間までにお電話などでご予約をお取りください。女性の最終受付時間は午後5時半になります。
-
Q.4
予約制とのことですが、待ち時間はどれくらいですか。
-
A状況によっては長くお待たせする場合があります。
お取りいただいた予約時間は、診療の受付時間です。診療を開始する時間ではありません。状況によっては長くお待たせする場合がございます。特に午後5時半以降は待ち時間が長くなることが多いので、ご了承ください。
-
Q.5
不妊症での初診にかかる費用はいくらぐらいでしょうか。
-
A男女とも5,000~6,000円程度です。
費用は診療内容によって変わります。詳細は医師にご相談ください。
当クリニックを初めて受診される方は、下記ページもご覧ください。
初めての方へ