自己注射
不妊治療の際、排卵誘発剤を使用するケースはどうしても多くなります。この排卵誘発剤をご自身で打っていただくのが自己注射です。通院のための時間や身体への負担を減らすことができます。注射の方法は難しくありませんし、事前にクリニックで丁寧にご説明します。また、わからないことがあればいつでもご相談いただけますので、特にお忙しい患者様はご検討ください。
- ※
- 体外受精の排卵誘発で使用する際、症例により使えない場合があります。
自己注射とは
排卵を促すための排卵誘発剤を、ご自身で打っていただく注射の方法です。特に、排卵障害(月経不順)による不妊症の方にご紹介しています。
多くの方はご自身で注射を打つことに不安を感じられます。しかし、自己注射は手順が少ないので難しくありません。あらかじめ薬がセットされているペン型の注射を、お腹や太ももにご自身で注射するだけです。排卵率や副作用などもクリニックで注射をする場合とほとんど変わりません。
他の排卵誘発剤である内服薬のクロミッドに比べると、妊娠率は格段に高いと考えられています。
使用方法
注射の方法は、医師、看護師が丁寧に説明いたします。
また、わからないことがあればいつでもご相談ください。
費用:1周期合計30,000~40,000円程度
- ※
- 一般不妊治療で保険診療(自己負担3割)の場合の目安です。
- ※
- 体外受精や顕微授精など高度生殖医療で使用する場合は、保険適応外のため自費となります。また、症例によっては使用できない場合がございます。
自己注射のメリット
-
- 通院にかかる時間や費用を節約することができます。
治療プランなどによりますが、通院して注射を打つ場合よりも通院回数を約3分の1まで減らすことができます。
- 通院にかかる時間や費用を節約することができます。
-
- 自己注射は、お腹や太ももといった比較的脂肪が多い部位に注射します。そのうえ、とても細くて短い針を使用するので、痛みを最小限に抑えることができます。
-
- 仕事や家事への影響が少ないので、生活スタイルを維持したまま治療を続けていただくことができます。時間的、身体的制約が少ない、忙しい患者様にぴったりの治療法です。
自己注射を使用時の注意事項
-
- アレルギー反応
- 注射部位の発赤、薬剤アレルギーなどが出ることがあります。
-
- 卵巣過剰刺激症候群
- ごく少ない頻度ですが、多数の卵胞が発育した場合、HCG投与後に卵巣の腫大、腹水の貯留が認められ、血液濃縮による血栓症などが発生することがあります。重症化した場合は入院となる事があります。
-
- 多胎妊娠
- 3個以上の卵胞が発育すると多胎妊娠となる可能性があります。3個以上の卵胞が発育した場合は、排卵誘発を中止することがあります。
(体外受精のための誘発の場合は除きます)